Page 583 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼小説「ロックマン・地獄変」 Vol.4(修正版) ジロー 03/1/4(土) 14:21 ┗第八話「全てはここから始まった」 ジロー 03/1/4(土) 14:38 ┗第九話「激突! シャドーマン」 ジロー 03/1/6(月) 7:22 ┗第十話「謎、深まる」 ジロー 03/1/7(火) 0:18 ┗第11話「迫り来る猛襲!」 ジロー 03/1/8(水) 0:56 ┗第12話「危険だトロンだサポートだ!」 ジロー 03/1/9(木) 4:44 ┗第13話「古に眠りし者、常しえに生きる者」 ジロー 03/1/10(金) 5:31 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 小説「ロックマン・地獄変」 Vol.4(修正版) ■名前 : ジロー <r-ckyd@smail.plala.or.jp> ■日付 : 03/1/4(土) 14:21 ■Web : http://www3.azaq.net/bbs/600/muruku/?1035900606 -------------------------------------------------------------------------
最近、ロックマンオールスターズ、スーパーバトルヒーローズ! なんていうゲームの企画を考えているジローです。 (要するにロックマンの全シリーズキャラクターによる格闘ゲームというわけです。作るというわけではなく、ただこうなったら面白いな〜、と頭の中で構想練りをしているに過ぎませんが。) Vol.3から一体どのくらいの月日が経過したんでしょう? たしかVol.3が11月ぐらいに出たから・・・うわ・・・。 その間、小説を作るのをさぼっていたわけじゃないです。DASH編にはいったものは良いものの、どうやったら面白いギャグを出せるのか悪戦苦闘の毎日でした。 結局、シリアス一辺倒で落ち着いたわけですが、できあがった自分の小説を読んで、 ジロー「やはりシリアスで言ったほうが面白い。」 というわけです。 ・・・っていうかこれ以上考えるのはもう限界です。勘弁してください。 P・S この小説は一日一話のペースでアップしていきますが、休日、祭日はアップいたしません。理由はその間に小説作りに励むから。 P・S 今回はほぼ100%、改良してあります。 P・S それでもピカチュさんの「ロックと8大ボス」はきっちし採用されています。 P・S このツリーで小説のアップをするので小説の感想または意見は、別のツリーでお願いします。 それではれっつ、りーでゅ! |
ロックは夢を見ていた。初めて見るはずなのに、どこか懐かしい夢・・・・。どこかのダンジョンで、ロックは奥深くに進んでいく。 ロック「(何だろう・・・? すごく懐かしい・・・。 ここは、一体どこなんだろ? 僕は、何をしているんだ・・・・?)」 いや、厳密には夢というより記憶を見ていると言った方が正しいだろう。彼の記憶の奥底に眠るメモリーが、まるで溢れるかのように彼の脳裏に映像となって流れこんでいたのだ。 何故このようなことが起きているのか? そこでロックは何をしているのか? その答えを導き出すのは、今の彼にとって、とうてい無理な話だった。 夢の中で、ロックはあるダンジョンでディグアウトをしている。向かってくるリーバードなど、蹴散らすように次々と倒していく。彼は焦っている。早く、行かなければ。急がなければ間に合わない。早くしないと手遅れになってしまう! 行かないと・・・、行かないと・・・、早く行かなければ!! ロール「・・・く? ロック? ロック!?」 ロック「え・・・?、ああ! 何、ロールちゃん?」 ロール「どうしたのロック? 急に黙りこんで。 何か、変なところでもあるの?」 ロック「い、いや大丈夫。何でもないよ。」 ロール「おかしなロックぅ、うふふ、まだまだ先は長いし、張り切って行こう!」 ロック「うん、そうだね。 (・・・? 今は・・・夢?)」 Xとロックマンがフラッター号に来てから、既に1週間が経過していた。その後、二人は目標である孤島に降り立ち、島を探索していった。そして発見した島中央付近にあるダンジョンをディグアウトしている最中である。 ロール「ふふふふふ♪」 ロック「え?」 不意にロールがロックに話しかける。何だかとてもうれしそうだ。 ロール「何だか、わくわくしちゃうな〜! 私たち、大いなる遺産を追いかけて、今まで旅をしてきたじゃない。」 「でもこうやって、いざ大いなる遺産がもうすぐだと思うと、 これは夢を見ているんじゃないかな〜? そう思っちゃうの。」 ロック「ロ−ルちゃん。 ・・・・。」 妙な夢を見て、青ざめていたロックの顔つきが、だんだん穏やかになっていく。 そして30分後、 ロール「ダンジョンの奥深くまであと少し。もうひとふんばりね。頑張って、ロック!」 ロック「うん!」 そのまた十数分の間にロックは数々のリーバードをのきなみ撃破し、侵入者を阻むワナすらも突破していった。そして、ディグアウトもようやく終盤に近づき、残すところは彼の目の前に立ちふさがる巨大なゲートの先に行くことだけとなった。 ロール「・・・扉の向こうに大型リーバードが多数。ロック、気をつけて!」 扉の向こうに何があるのか? 大いなる遺産とは何であるかを確かめるべく、ロックはゲートに触れ、扉を開けようとする。だが、その時だった。 ロール「きゃーーーーー!!!!」 ロック「ロールちゃん?」 ロール「誰、あなた達!? ・・・・きゃー!! いやぁ! 離して!! 痛い痛い!! ロック、助けて! ロック!・・・ロ・・・ッく・・・ク・・・・!」 ロック「どうしたの!? ロールちゃん!? 返事して! 」 ロール「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」 ロック「・・・・・・・・だめだ。通じない。まずい、早くフラッター号に戻らないと!」 慌ててもと来た道を引き返えすロック。だが、その背後には――――――――! ???「・・・どこへ行くつもりだ?」 ロック「!」 振り向いた先に見えるのは天井に張り付いく何者かの影、だが光の少ないこの暗い部屋では姿形まではっきりと見ることはできなかった。 ???「拙者の名はシャドーマン。ワイリー様の命より、貴様の命をもらいに参上した。お主が地上に舞い戻るには拙者を倒さずしてかなわぬ話・・。 では、まいる!」 続く |
シャドーマン「シャドースモーク!」 ぼわわわわわわ! ロック「(煙幕! だめだ、何も見えない。一体どこを狙えばいいんだ?)」 シャドーマンは部屋中を高速で走り回り、その響き渡る足音がロックをかく乱させる。 シャドーマン「そこだ! シャドーブレード!」 ガキィイン! ロック「うわー!」 案の定ロックは敵の攻撃を直撃してしまう。だが幸いダメージは少なく、すぐさま攻撃に転じた。 ロック「くっ・・・。ロックバスター!」 ババババババババ!(連射音) カカカカカカカ!(壁に当たる音) シャドーマン「無駄だ! そんな攻撃、拙者には通じぬ! シャドースモーク!」 声を頼りに狙っても当たる気配はない。 ロック「(・・・ようし。 こうなったら特殊武器だ!)」 だが、その時だった。ロックの体が急にバランスを崩し、その場にへたり込んだ。 ロック「(何だろう? 体が・・・・だんだん動かなくなっていく・・・。)」 煙が充満するフロアから、どこからともなくシャドーマンの声が聞こえてきた。 シャドーマン「・・・どうやら効いてきたようだな・・・。」 ロック「!」 シャドーマン「我がシャドーブレードにはメカの機能を狂わせる液体が塗られている。 かすりさえすれば毒が周り、しだいに敵の動きを鈍らせ、最後には死に至る。だがその前に、拙者の手でトドメをさしてくれる。 行け! シャドーブレード!」 ロック「(相手の位置が掴めないなら・・・、これでどうだ!)」 き〜〜〜ん! うなるような高音を上げ、ロックの右腕が特集武器に切り替わっていく。 ロック「ホ〜〜ミング! ミサイル!!!」 しゅおおおおおおお! その放射されたホーミングが美しい光の軌跡を描き、姿の見えないシャドーマンへと命中していく! どーん! どーん! どーん! どーん! どーん! シャドーマン「ぐぉあ!」 ロック「(ホーミングミサイルの直撃で起きた爆風が煙幕を吹き飛ばした・・・。今がチャンス!)」 カチ ―ロックオン― ロック「ロックバスター!」 バババババババババババババ!! シャドーマン「うおおああああ!!! む、無念じゃ・・・。」 ドドドドドドドドドドドドドドチャドーーーン!! ロック「体が軽くなった。 ふぅ危なかった・・・。なんて手強い相手だったんだ。 ・・・まずい、急いで戻らないと!」 キュポ! キュポ! キュポ! キュポ! キュポ! キュポ・・・!(足音) こうしてロックはもと来た道を大急ぎで地上に戻っていった。 ようやくダンジョンから帰還すると、ロックは大急ぎでフラッター号にいるはずのロールを確かめようした。 ロック「ロールちゃーーん!!!!」 発着所の梯子を駆け上り、中に入ると左の操縦室の扉を開けた。するとそこには・・・。 ロック「いないの、ロールちゃん!!?」、 トロン「う〜〜〜。ろ、ロック〜〜〜!!!」 なんと、そこにいたのはロールではなくトロンだった! ロック「う、うわー!」 ロックの姿を見た途端、トロンは今にも泣き出しそうな顔で、ロックに抱きついてきた。 ロック「ちょ・・・、ちょっと離れて。く、苦しい!」 トロン「ロック、助けて〜! ボンとお兄様がいないの!!」 ロック「ええ!?」 続く |
その後、ロックは泣きだしそうなトロンを何とか宥め、下のリビングで話を聞くことにした。 トロン「あれは、私が31号と一緒に買い物から帰ってきた時のことだったわ。」 ・ ・ ・ トロン「ただいまー! みんなちゃんとやってるでしょうね?」 コブン31号「トロンさま〜! 大変です〜! (><) 中が、ゲゼルシャフト号の艦内が荒らされています!」 トロン「なんですって!!! ・・・・・・・・・・・・ちょっと何これ!? 中がめちゃくちゃじゃない!!! お兄様ー! ボーン! 誰かいないのーー!! 」 トロンは艦内をくまなく探してみたが、誰一人見つからなかった。しばらくして、 トロン「誰なの・・? 一体誰がこんなことを?」 コブン14号「うわーん! トロンさま〜。(ToT)」 トロン「無事だったね、14号! 他のみんなは? ボンとお兄様はどこ行ったの!?」 コブン14号「怖かったです〜! う〜、うわーーん!」」 トロン「もぅ〜、泣いてちゃわからないでしょう。 一体何があったの?」 −中略― コブン31号「トロンさま〜〜!! これからどうしましょう〜!?」 トロン「困ったわね〜。ゲゼルシャフト号も動かせないし、 このまま歩いていくしか・・・。 ん? あれは、ロックがいつも乗っている船じゃない。 ・・・そうだわ!」 トロン「とまあ、そういうわけなの。」 コブン14号「怖かったです〜! 突然見たことないロボット達が沢山やってきて、いきなりボク達に攻撃してきて・・・、その後みんないなくなっちゃいました〜!!ボクは倉庫の掃除をしていて隠れていたんですが、あっという間でしたー!」 ロック「ロボット? もしかして、こんな感じのやつじゃなかった?」 そういってロックはささっと、紙にシャドーマンの絵を描いて、それをコブンに見せた。 コブン14号「似てます〜! 形は違うけどこんな感じでした!」 ロック「やっぱりそうか・・・。(それじゃあの時の戦闘ロボットと、何か関係がありそうだな。)」 トロン「どうしたのロック?」 ロック「実は・・・。」 ロックはトロンにこれまで起こった出来事を話した。 トロン「なるほどね〜。どうりであのへなちょこメカニックがいないと思ったわ。 っとなると、ボンとお兄様たちをさらった犯人は同一人物の可能性が高いわね。」 ロック「そうなんだ。」 トロン「じゃあ行くわよ、ロック!」 ロック「え? 行くって・・どこに?」 トロン「決まってるじゃない! お互い目的が同じなんだから、一緒に協力して、お兄様たちを探すのよ!」 ロック「ええ!?」 トロン「良いことあなた達! しばらくここで厄介になるから、ちゃんと迷惑をかけないようにするのよ。」 コブン14号「はぁ〜〜い!」 コブン31号「よろしくお願いしま〜す。」 ロック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まいったなー。 ははははは・・・。」 こうして、ロックとトロンは二人のコブンとに旅をすることになった。 ロック「(あれ? そういえばデータの姿も見えないな。)」 続く |
捜索をするにも手掛かり一つなかったので、とりあえず情報収集するべくフラッター号はどこか大きな街へと、航行を続けていた。 トロン「うふふ。」 ロック「・・・・・・・・。」 トロン「うふふふふふふ。 (まさか、こんな形でロックと一緒になるなんてね。)」 ロックを後ろから見ながらトロンの顔がにやけてる。はたからみると怖い。 コブン30号「と、トロンさま・・・。 何かこわいです〜。」 フラッター号の操縦に集中しているロック。トロンの声は聞こえていない。 トロン「うふふふふふ♪」 ロック「・・・・・・・え? どうしたの?」 トロン「べ、別になんでもないわよ! いいこと! わたしはお兄様たちの行方を捜すために仕方な〜くここにいるんだからね! わかってるの!?」 ロック「う、うん。」 それから数日の間、敵の猛襲が始まる。次々と襲い掛かるワイリーの戦闘ロボット! ロック「バスターキャノン!!」 ガキィン! クラウドマン「うわぁ。 落ちる〜〜。」 ロックのバスターキャノンがはるか上空に浮遊するクラウドマンに命中し、そのまま急降下し、地上に激突した。 ドドドドドドドドドドドーーーーン!! ロック「ハァ・・・、ハァ・・・、ハァ。これで9体目か。」 ここはフラッター号の甲板、あれから幾度も無くワイリーの戦闘ロボットが襲い掛かり、そのたびにロックは何度も戦っていた。 トロン「大丈夫、ロック!?」 ロック「・・・なんとかね。」 戦いはそれで終わったわけではなかった。 ジャイロマン「もらったー! 喰らえぇ!? ジャイロアタック!」 ロック「!」 ???「はああああああ・・・ てやーー!!!」 ひゅ〜〜〜〜う! ・・・バコーーーン!!!!!!!!!!!! 突如、上空からジャイロマンが出現し、攻撃を仕掛けてくる。しかし、その直前、青いオーラの塊がジャイロマンを打ち砕いたのだった。 ジャイロマン「な、何だと・・・!? まさか・・・お前は!? くそーー!!」 プスプス・・・・・チュドドドドドドドドドチュドーーン!! ロック「(すごい! まさかあの手強いロボットを一撃で。)」 ???「キミがロック・ヴォルナットか。 私の名はデューオ。宇宙の平和を守るため、再びこの星にやってきた。」 ロック「デューオ・・・。」 デューオ「どうやらまたワイリーが動き始めたようだな。 ・・・・話は聞いている。あのロールとかいう娘を探しているといるのだろ?」 ロック「はい。」 デューオ「・・・・ここから東のはるか向こうに、エネルギーの存在を感じる。 む、これはかなり地下深くにあるぞ・・・。ワイリー戦闘ロボの反応まで・・・・!」 「そこに行けば、何か手がかりがつかめるかもしれん。わたしはあまり時間がないのこれで失礼する。 さらばだ。 はああああああ!!」 シュオオーーーー・・・・・・・・・ トロン「何なのあいつ!? 言うだけ言っておいて、自分は行っちゃうなんて。」 ロック「(けど、他にあてもないし・・・。) よし、行ってみよう!」 こうして、フラッター号は進路を東に変え、全速で大空を駆け抜けていった。 続く。 |
あれから、さらに二日後。ロックたちはなんとか目的地に到達していた。 ロック「間違いない。このダンジョンだ。」 トロン「(・・・反応の数からして相当危険だと思って間違いないわ。 このままロックを行かせるわけにはいかないし。・・・う〜ん。・・・そうだわ!)」トロン「ねぇ、ロック。 このわたしがサポートしてあげてもいいわよ? 」 ロック「え? きみが?」 トロン「む、何よその言い方? そんなに嫌ならいいわよ! せっかく人が手伝ってあげようって言ってるのに!」 ロック「・・・ありがとう! それじゃあサポートお願い。」 キュパ! キュパ! キュパ! キュパ! ・・・・。 (足音) トロン「何なのあいつ? 勝手になこといって。 もう・・・。」 ―ダンジョン地下1階― トロン「早速、サポートを開始するわね。 どうやらこのダンジョンは相当入り組んだ構造になっているようね。 迷わないよう気をつけて!」 ロック「わかった。」 ―ダンジョン地下5階― トロン「この先の通路、崖になってる。なんとかして向こう側に行けないかしら?」 トロン「・・・その先の部屋に大型リーバードの反応が二体! ロック! 注意して!」 トロン「・・・何か鍵みたいなものがでてきたわね。 その鍵・・・。もしかしてさっきのスッチを起動させるのに使うのかしら? 一旦引き返して確かめてみましょう。」 トロン「これで崖の向こう側まで行けるようになったわ。さ、先を急ぐわよ!」 ・ ・ ・ ・ ・ こんな調子で、ロックはディグアウトを続けていった。そして、最下層に到達すると、 トロン「ずいぶん広い場所にでたわね〜。地下にこんなに大きな空間があるなんて・・・。 !? 強列なエネルギー反応が高速接近! ロック! 右よ!」 ぶお〜〜〜〜〜ん!! ???「いやっほーーーー!!」 ロック「・・! は!」 トロンのおかげでいち早く気付いたできたロックは、敵の体当たりをジャンプでかわす。 ???「少しはやるようだねぇ。やっぱりこうでないと面白くないな〜。 ・・・俺の名前はターボマン。 あんたにうらみはないが、 ここまで来た以上死んでもらうぜ。・・・・そんじゃ行くぞぉ!」 ロック「(来る!) ロックバスター!」 ババババババババ! ターボマン「痛てててて! 今度はこっちの番だ。 チェーンジ!」 ターボマンは車に変形し、またも体当たりを仕掛けてくる ロック「はっ!」 それをジャンプで避けようとするロック。 ターボマン「甘いな!」 ふわ・・・! ぶいいいいいん!! ・・・・・ドカァ!!!!!! なんとターボマンの車体が浮きあがり、空中にいるロックに激突した! ロック「つぅ!」 ターボマン「燃えちまいな! バーニングホイール!」 ぶおおおおおおおおお! ロック「うわぁ〜〜!!!」 ロックの体にバーニングホイールが命中し、大ダメージを受ける。 おまけに引火した炎がロックのライフをじわじわ削りとって行った。 トロン「しっかりして!? ロック!」 ロック「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・。」 だが、彼の劣勢もここまでだった。最初の攻撃でダメージを受けたものの、その後は窮地に立つことなく着実にダメージを与えていき、最終的にはロックの方が優位に立っていった。 ターボマン「な、中々やるじゃないか。けれど勝負は終わってないぜ。 バァ〜ニング・・・ホイール!!!!」 トロン「今よ、ロック! 特殊武器を使って!」 ロック「当たれ! フォークアーム!!」 続く |
今から数時間前、ロックがダンジョンに入る前のこと。トロンは日々悪戦苦闘するロックのために特殊武器を作っていたのだ。 トロン「できたわ! 名付けてファークアームね。 これは特殊な超音波を使って敵を倒す武器なの。室内で使えば音が乱反射されて、数倍の威力にもなるわ。機械を内部破壊させる効果もあるわね。試しに使ってみて。」 ロック「当たれ! フォークアーム!」 ロックの右腕を上に向けると、特殊武器が高速回転し、そこから超音波を発する。 きいいいぃいぃいぃいぃいぃいぃいぃいぃいぃいん! ・・・・・・――!! ターボマン「オワー! うわ〜、やめろ〜! ひー! うわー!・・・・もうだめだー!!!」 ドドドドドドドドドドドドカーーーーン!!! トロン「やったわね。・・ふふ。ど〜ロック? あんなへなちょこメカニックのより、私が作ってあげた武器の方が、よっぽど役に立つんじゃない?」 ロック「(まだ誰かの気配がする・・。) ! そこだ!」 ババババババババ!! バスターを当てるとそこの壁がくずれ、中からワイリーロボの姿が見える。 グラビティーマン「見つかってしまったか。ワイリー様の命令を放棄するのはまずいが、命には代えられん。 ここは一時、退却する!」 ダダダダダダ! グラビティーマンは全力疾走で逃げようとした。 ロック「!」 トロン「あのロボット、絶対何か知ってるわ! 絶対捕まえるのよ、ロック! 逃がしたらただじゃすまさないんだから!」 慌ててグラビティーマンを追いかけようとするロック。だが、 グラビティーマン「グラビティーホールド! これでお前の重力は垂直に変化した!」 ロック「うわあ〜!」 突然ロックにかかる重力が下からグラビティーマンの方向へ垂直に切り替わり、そのまま壁に激突した。 トロン「あー逃げられたか・・・! あ〜も〜! あともうちょっとだったのに〜!!!」 ロック「・・・ごめん。」 トロン「今の重力を自在に操る力。ターボマンを空中に浮かしてたのもあいつの仕業ね。誰かに戦わせておいて、自分は逃げるなんて、嫌なやつ!」 ・ ・ ・ しばらくすると、垂直に働いていた重力もしだい元に戻っていった。そして、 トロン「それにしても、あのロボットたちはここで一体何をしていたのかしら?」 ピー・・・ピー・・・ピー・・・ ―現在、α、β、γ、ノ存在ハ、現在、確認サレテ、オリマセン― トロン「今のは・・・気のせい・・? ロック、調べてちょうだい。」 ロックが近づいたその先には地球の姿が映し出された大型のモニターと、いたるところに古代文明と思われる電子機器が、乱雑に置かれていた。 トロン「・・・どうやら、これを使って何かを探していたのね。でも、この装置。 今まで見たことのない反応をしてるわ。なんだか不思議・・・・。」 ロック「・・・・。これを使えばロールちゃんの居場所がつかめるかもしれない。」 カタカタカタカタ・・・・ ―トレースで探す項目を選択シテクダサイ― ―データを、入力シテクダサイ― ―トレースを、開始シマス― ツー・・ツー・・ツー ロール・キャスケットの存在を確認。ポイントはX3400Y270Z5663デス。」 トロン「やったじゃない!! 次はボンとお兄様たちのいるところを調べてちょうだい!」 ロック「わかった。」 カタカタカタカタ・・・・・ −ティーゼル・ボーン、ボン・ボーン、コブンの存在ヲ、感知デキマセンデシタ― ―現在、対象は、トレース範囲外ニイルモヨウ− トロン「・・・だめか〜。 しょうがないわね。 場所がわかったことだし、先にあの子から見つけ出しましょう。」 ロックは頷いた。そしてそのまま地上へと戻っていったのだった。 キュパ! キュパ! キュパ! キュパ! キュパ! ・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ―ピー! αの存在を確認シマシタ― −出現ポイントハ、不明― 続く |